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自閉症の息子が生きた5年間の軌跡

私の大切な息子は知的障害を伴う自閉症でした。5年間という短い人生でしたが、彼はたくさんの宝を遺してくれまいた。

子どもの命を守るのなら、手を繋ぐのではなく手首を掴む

自閉症という診断と障害受容 子どもの命を守るためにできること
初めて大学病院を受診し、自閉症と診断された時、主治医にこう言われました。
手を繋いでいても、振り払うことができるから、手首を掴むようにして
 なるほど。
確かに手を繋いでいても、どうにかして振り払おうとする時がある。
でも、手首を掴んでいたら、振りほどけない。
その日から、私はハルの手首を掴んで歩くようにしました。
他人から見たら、違和感があるかもしれませんね。
でも、子どもの安全を第一に考えたら、こうしないといけないのです。
興味があるものがあると、周りなんて気にしないで走り出してしまうハル。
もちろん「危ない」なんて理解していない。
そんな子の命を守らないといけない時、周りの目なんて気にしてられませんよね。
  

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大学病院を初めて受診した時のハルの様子

 
場所見知りはあまりしないので、特に暴れたりはしませんでした。
でも、予約といえども、待ち時間が長く、かなり廊下をウロウロさせられました。
ようやく名前が呼ばれて入った初めての診察室。
先生は、50代くらいの女医さん。
とても、はっきり物を言う先生でした。少し(かなり?)怖かったです。
ハルが診察室の外に出たそうにしていたので、制止すると、
「いいから、外に出してあげて」と言われ、手を離しました。
すると、診察室から出ていき、廊下をウロウロ。
その後を先生が付いていき何か見ているようでした。
「じゃあ、診察室に入りましょうか」
と言われ、ハルを抱っこして入りました。
「お母さん、子どもさんを下ろしてあげていいから。そのかわり、出て行かないようにドアだけガードしておいて」
私は先生に言われるがまま、ドアの前に座り、ガード。 
ハルは、診察室のベッドの上に置いてあるおもちゃで遊んでいました。 
もう1人先生がいらっしゃったので、その先生がハルに声を掛けてくださっていました。 

 

特にハルは反応はしませんが・・・。 
こういったやりとりを見た結果、
「ハル君は、人より物の方が好きな傾向があります」
と言われました。
そう言われても、私はどうしたらいいのか?
そのときは、自閉症と診断もされた後だったので、
改善するにはどうしたらよいのか?なんて質問が出来る状態ではありませんでした。
先生には、 「今はとにかく親子教室に通い続けましょう」と言われました。
その言葉にホッとしたのを覚えています。
親子教室に通うだけでもしんどいのに、他に何かをしろと言われてもできなかったでしょう。この時から少しだけ、親子教室に対する気持ちが変わりました。
今はとにかく親子教室に通えばいいんだ、親子教室の先生方のことを信頼して前を向いて進んでいこう、そう思えるようになりました。
それまでは、月10回通える親子教室にも、なんだかんだ理由をつけて、7回くらいしか通っていませんでした。ハルのためになるということは分かっていたのですが、通うのがしんどくて仕方なかったのです。
でも、他のことは言われず「親子教室に通うこと」を課せられた私は、なるべく多く通うようにしようと思うようになりました。
実際、10回通うことができる月はなかったと思いますが、少ししんどくて気分が乗らなかったら休んでいたのが、頑張って行くようになりました。
 

大学病院受診のタイミングはこれでよかったのか?

私は、大学病院を受診したタイミングは、良かったと思っています。確かに「自閉症」と診断されたことはショックでしたが、私の中でも自閉症ではないか?という確信に近い疑いがあったので、なんとか受け入れることができました。

そして、療育園の入園のための面談が始まろうとしている時(秋頃)に、自閉症と診断され、療育手帳を取得するように勧められ、療育園に通うことを勧められた。

もし、私が大学病院を受診するのを遅らせていたら、ハルは2歳児から療育園に通うことができていなかったでしょう。

私やハルにとっては早い段階で診断を受けることがよかったと思いますが、これが全てのお子さんや親御さんに当てはまるとは限らないのですよね。

障がい受容というのは、簡単なものではなく、かなりの覚悟が必要となってきます。他人が聞いたら、「自分の子どもの障がいを認められないなんて、親として失格」なんて言う方もいるかもしれませんね。

でも、本当に、障がい受容って簡単じゃない。

障がい受容こそ、一番初めに立ち向かわなくてはいけない試練です。

そして、最も大きな試練かもしれません。