障害を抱えた子に弟妹を作る理由は、親が亡くなった時に兄姉を看てもらうためなのか?
病気や発達障害を抱えたお子さんがいらっしゃる家庭では、たくさんの悩みがある中、やはり「きょうだい児」についての悩みも多いと思います。
「きょうだい児」についての記事はこちらを参考になさってください。
ご家庭でも悩みはあるとは思いますが、世間の人たちはどう思っているのでしょうか・・・。そんなこと考えたことはありますか?
今回の記事は、私の友人から聞いた話を元にして書いています。これが世間全体の考えではないと思いますが、私は結構な割合でこのように考えている方は多いのではないかと思っています。
病児・障害児に弟妹を作るのはお世話をしてもらうため?
私の友人で大病院の小児科で働く看護師さんがいます。その友人の職場での話。ある患者さん(A君)は、病気によって障害を抱えており、入退院を繰り返していました。何度目かの入院の時、お母さんが妊娠していたそうです。
職員さんの間では、
「なんで、あんな大変な子がいるのに二人目を作るんだろう」
という話になったそうです。
そうすると、ある人が
「そりゃ、親がいなくなった時に上の子をみてもらうためやん」
と言ったそうです。
世間では、親が亡くなった後、障害を持った子を見るのは、きょうだい児の役目と思われているのかもしれませんね。
いかがですか?
将来的には、きょうだい児に見て欲しいと思っていますか?
将来、みてもらう為に弟妹をつくりましたか?
私の場合は、弟が発達障害(自閉症)を抱えていたので、この話とは違うケースになりますが、親が亡くなった後、兄にハルのことをみてもらおうと思ったことはありませんでした。
兄には兄の人生があるし、結婚したら兄の奥さんがハルのことをみなくてはいけなくなるようなことをしたくはありませんでした。
きっと、親が亡くなっても、ハルが心豊かに過ごすことができる場があると思っていました。と言っても、いろいろと不安は不安でしたが・・・。
きょうだい児の責任感の強さ
年齢の離れたきょうだい(兄姉)だと、
「僕(私)が、面倒をみるから心配しないで」
と言ってくれる子もいるみたいです。でも、ご両親は、それを望んではいませんでした。
「あなたにはあなたの人生があるのだから、やりたいことをしなさい」
そう言ったそうです。
おそらく世間が思っているほど、障害を抱えた子の親御さんは、きょうだい児に託そうとは思っていないのですよね。
私の友人は、「親はそんなつもりで弟妹をつくっているわけじゃないよ」と言うと、理解してくれましたが、どんなに説明してもわかってもえらえない場合もありますよね。その時は、正直諦めます。
それではいけないのかもしれないけれど、「理解して欲しい」という思いを「この人に無駄な労力を使いたくない」という思いが上回ってしまうんですよね。
発達障害のことを説明しても理解してもらえない場合と同じです。