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自閉症の息子が生きた5年間の軌跡

私の大切な息子は知的障害を伴う自閉症でした。5年間という短い人生でしたが、彼はたくさんの宝を遺してくれまいた。

〇〇〇ができるようになっただけで号泣する母【自閉症児育児】

親子教室に通い始めて約10ヶ月。
季節は冬になりました。
ハルが2歳8ヶ月頃のお話。
 

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 まだ言葉は出ていません。出る気配もありません。
走り出したら止まりません。
私たちが言っていることも理解できません。
着替えもできません。
オムツはもちろん外れていません。
親子教室のお散歩も抱っこしながらの時もあります。
でも、手遊びができるようになりました。
 
先生が手遊びをしてくれていても、微動だにせずじっとしていたハル。
楽しそうな表情もしていませんでした。
座れるようにはなったけど、これで大丈夫なのかと不安でした。
でも先生は秋くらいに、
「ハルちゃんは、すごく集中して手遊びや絵本を見ていますね」
「きっと手遊びも上手にできるようになりますよ」
と言ってくれました。
 
ホントに?
 
楽しくなさそうだけど?
 
と私は疑いの眼差し。 
でも、先生がおっしゃっていたことは、現実となりました。
 
 

「見ての参加」が実った日

 

いつもと同じように手遊びをしている時、ハルは初めて手遊びをしたのです。
中越しに見ているので表情までもはわかりませんでした。
覗き込んで確かめたかったのですが、手遊びをやめてしまいそうな気がしてやめました。

 

この時、これまでのいろんなことが頭に浮かんできて、涙が止まりませんでした。
 
そして、隣に座っていたお母さんも
「ハルちゃん、すごいやん!」
と一緒に喜んでくれました。
ハルが初めて手遊びをしているのを気付いてくれた先生が、
「前で手遊びやってくれる子!」
と声を掛ける時、手を挙げている子もいましたが、
「ハル君!」
とハルを指名してくれました。
呼ばれたけど、よくわかっていなさそうなハル。
先生に促され、みんなの前に。
嫌がるかと思いきや、みんなの前でも堂々と手遊びをしました。
今まで何もしなかったのは、できない、興味がないから参加しなかったわけではなく、
ちゃんと見ての参加をしていたのです。
この時、見ての参加の大切さを理解することができました。
そして、一見何もしていないように見える『見ての参加』も大切にしてくださっている親子教室に通うことができてよかったと思いました。
手遊びに関しても、毎回やるわけではありませんでした。
それでも、今日は「見ての参加だな」と、焦ることなく構えて見ることができるようになりました。
着替えに関しては、もちろんできません。
しかし、自分でオムツを履こうとする姿を見ることができるようになりました。
それでも、「服を自分で着替えることができるようになるのかな?」という不安は拭うことはできませんでした。
言葉は、出ていません。
しかし、親子教室に通い始めて10ヶ月近く経った頃、 
手遊びをしながら「おはよー」と歌う部分を「アーアーアー」と歌うようになっていました。
親子教室でも、「おとなしいね」と言われることもあるくらい、声は出ていませんでした。
それに比べたら、喃語程度ですが声が出すようになっただけでも進歩です。
さすがに目まぐるしい変化とはいきませんが、ほんの少しずつですが、ハルが変わってきたような気がしました。