視線が合わない自閉症の息子と視線が合って笑い合えた日
発達に特に問題がないお子さんにとって、子どもと視線が合わないというのは想像がつきにくいかもしれませんね。私の息子のハルは、療育を受けるまで私が名前を呼んでも振り返らないし、視線も合うことはほとんどありませんでした。
このブログの説明はこちらから→ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】
ハルと向かい合ってこんなことができるなんて
2011年7月2日(土)4歳1ヶ月
何気なく私が鼻を指差すと、ハルも自分の鼻を指差しました。耳や目、口を触ると、同じように真似をするようになりました。その時の表情がとても嬉しそうでした。
自閉症と診断される5つの基準って?
ハルが1歳半検診を受ける頃、自閉症のお子さんの症状としてよく聞かれる「視線が合わない」がありました。
こんな感じのものがあります。
ハルは、⑤以外は当てはあっていたかな。こういった基準よりも、「お兄ちゃんとは何か違う」という直感みたいなのもありました。
発達における三項関係ってどういうこと?
三項関係って聞いたことがありますか?
赤ちゃんは8ヶ月~1歳過ぎには、自分・他者の関係(二項関係)の他に自分・他者・物の関係が成立します。これを三項関係といいます。
例えば、お子さんがお母さんと一緒にいて、気になるものがあった時、お母さんの目を見て「あーあー」と声を出したり指差しをすること。
これって、「母さんに自分が興味のあるものを伝えたい」というコミュニケーションを取ろうとしています。この「視線が合う」はコミュニケーションの要素が含まれているので、ただ視線を合わせているだけではありませんよね。
つまり、視線が合っていても、コミュニケーションの要素が含まれているかが重要なんです。
逆に言えば、視線が合っていなくても、何かを介してコミュニケーションととることができていれば、自閉症という診断はつかないです。
つまり、三項関係にコミュニケーションの要素が含まれていることが自閉症の診断に関係してきます。
ハルは、視線も合わなかったし、コミュニケーションもとることができませんでした。
1歳10ヶ月から親子教室に通い、2歳10歳からは毎日療育を受けることができるようになることで、視線が合うようになりました。
しかも、私がやっていることを真似して、笑っているハルを見ていると、頑張ってきて良かったと思えました。
見通しがつかない育児だから、辛いことも多いですが、ほんの少しの成長を喜ぶことができるようになったのは、母として成長できたのかなと感じていました。