「こてっちゃん」とひらがなパソコンで打つ息子【自閉症児育児】
発達障害を抱えているからできないことが多いと思ってしまいますが、いや、確かに定型発達のお子さんに比べたらできないことは多いです。でも、できないことばかりではありません。保護者が思ってもいなかった力を獲得していることもあったり、「そんなことできるの?」と驚かされることもあります。これまで何回か、ハルが数字が好きだという話を 書いてきましたが・・・今回はひらがなに関するエピソード。
自閉症を抱えているお子さんの中には、耳で聞くより目で見るのが得意な視覚優位のお子さんがいらっしゃいます。ハルも視覚優位でした。
看板に書いている文字をインプットして、そのまま書くことができる子もいますよね。スーパーのお肉売り場に書いている「meat」という文字を覚えて、家でお絵描き帳に書いている子もいました。
「こてっちゃん」と打つ息子
親戚の子からのお下がりでもらった、ひらがなパソコン(こどもチャレンジ)を持ち、 一生懸命文字を押していました。 あまりにも真剣だったので、見守っていました。 出来上がった文字を見て、みんな大笑いしました。 なぜか「こてっちゃん」と打っていました。
「こてっちゃん」と打った理由
たまたまこうなったとは考えることは難しいので、「こてっちゃん」と打とうと思って打ったんだろうな・・・。
使い方を教えていないのに、「っ」「ゃ」を 打つことができているのが驚きました。
しばらくは、「なんで、こてっちゃんって打ったんだろう」と思っていたのですが、
ある時、ママ友に話したら、
バスのルートに、こてっちゃんの大きな看板があるで!!
と教えてもらいました。
なるほど・・・毎日看板を見て覚えたんだな・・・
いや、でも「っ」や「ゃ」もちゃんと打つのはすごいな。 感心してしまいました。
今は文字を形でしか認識していないけど、単語の意味がわかるようになったら、文字でコミュニケーションも取ることができるようになるのかな?
と思えるようになりました。
言葉が出ていない場合のコミュニケーションって、これからどうしたらいいんだろう・・・ と悩む方もいらっしゃるかもしれませんね。
ハルが半年に1回通っていた大学病院の先生からは、ジェスチャーでコミュニケーションを取ることができるようになりましょうと言われました。
ハルの場合は、なかなか上手くいきませんでしたが、上手に取り入れることができれば、これまでよりもコミュニケーションが取りやすくなりますよね。