発達がゆっくりな子どもの着替え【身辺自立の難しさ】
2歳10ヶ月で療育園に入園した息子のハル。
入園した頃は、自分で着替えようなんて素振りも見せず、「この子は着替えることができるようになるのか?」と心配していました。
しかし、時間はかかっていますが、療育園に通い始めて1年が経つ頃には「着替えよう」という意思が見えるようになっていました。今回はハルが3歳10ヶ月の頃の着替えの様子を療育園と家庭を繋ぐ連絡ノートを元に紹介したいと思います。れんらくのーとについてはこちらから⇒ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】
- 着替えの動作を覚え始めるのは10ヶ月頃から
- ひとりで着替えをし始めるのは2歳頃から
- ひとりで着替えができるようになるのは4~5歳頃
- 発達がゆっくりな子の場合の着替えは?
- 「着替えよう」という気持ちが出てきた
- お着替えは発達を促すのに大切な動作がたくさんある
着替えの動作を覚え始めるのは10ヶ月頃から
着替えは、産まれて間もなくから毎日繰り返しますよね。毎日繰り返していると、まだ言葉を理解していない赤ちゃんでも、「着替え」の動作を覚え、自ら動いてくれます。お座りが安定し、つかまり立ちをしようとし始める10ヶ月~1歳頃です。
具体例を挙げると、ズボンを履かせようとしたら、片足を上げてくれたり、服を脱がせようとすると手を挙げてバンザイをしてくれるようになります。
ひとりで着替えをし始めるのは2歳頃から
ひとりでと言っても、まだまだ難しいです。なぜなら、手足を細かく動かせないためです。ズボンの片足に両足を入れてしまったり、シャツから頭がいつまでも出てこなかったりを繰り返します。
着ている服を脱ぐことの方が簡単なので、できるようになるお子さんもいると思います。
ひとりで着替えができるようになるのは4~5歳頃
4歳だと、幼稚園や保育園の年少さんの頃ですね。4歳くらいになると、服や靴の前後、表裏、上下、左右を確認して着たり履いたりできるようになります。
小さなボタンも留めることができるようになってきます。
発達がゆっくりな子の場合の着替えは?
先に挙げたお話は、定型発達のお子さんの目安です。では、発達がゆっくりな子の着替えはどのような感じでしょうか。もちろん障害の程度によっても異なるので、私の息子の場合(中等度の発達の遅れがあります)は下のような感じになっています。(3歳10ヶ月頃)
2011年4月22日(金)
パジャマのボタンが気になるようで、ボタンを掴んだりしていましたが、まだ留めることはできませんでした。
2011年4月23日(土)
普段は、自分で着替えようとしないのですが、今日は自分でトレーナーを着ようと頑張っていました。1度脱いで着たので、裏向きで前後も逆でしたが、褒めてあげると嬉しそうにしていました。
「着替えよう」という気持ちが出てきた
ハルには2歳離れた兄がいるので、服も兄のお下がりの物が多くありました。パジャマもそのまま着てみることにしました。
そうすると、いつもと違ってボタンが付いていることに興味を持ってくれました。
そして、普段私たちがしているのをよく見ているのでしょうね、ボタンを留めようと頑張っていました。
結局は留めてあげることになるのですが、興味を持ったのでたまに着せてあげようと思っていました。
そして、この頃になると、自分で着替えようという意思がしっかり現れ始め、かなり苦労しながらではあるのですが、なんとか着ることができました。
1年前、療育園に入園した頃では考えられなかった姿に感動しました。
裏表だろうが、前後逆だろうがいいのです。
「着替よう」という意思がしっかり見えたので、とても嬉しかったです。
ハルの課題は、着替えに興味を持ってくれることだったので、この時は、これでよしと思っていました。
いろいろと身につけなくてはいけないことはたくさんあると思いますが、お子さんの力では到底できないことをさせても、身につけることは難しいと思います。
お子さんの発達の状況をよく把握して、今できることからさせてあげることポイントです。
お着替えは発達を促すのに大切な動作がたくさんある
実は「お着替えを一人でする」というのは、子どもの発達にもとても役立ちます。幼児期の子どもは、手先をたくさん使うことを通して、身体を思い通りに動かすことを学んでいきます。
お着替えは、袖を通す・下ろす、頭を入れる・抜く、ボタンをつける・外す、といった、子どもにとっては難しい動作がたくさんあります。
全部大人がやってしまうのではなく、上手に助けてあげて少しずつ自分でできるようになっていくことで、子どもの体の発達や自立心をはぐくんでいくんですよね。