きょうだい児の自己肯定感を損なわないように公平に叱る【自閉症児育児】
兄弟姉妹がいると喧嘩をすることもあると思います。
そんなの毎日よー
と困っている親御さんも多いかと思います。私の息子のハルは自閉症を抱えていました。よって、兄弟関係も、健常児の兄弟のそれとは少し違っていました。今回は、ハルが3歳10ヶ月、お兄ちゃんが5歳8ヶ月の頃のエピソードをハルが通っていた療育園の連絡ノートをもとに紹介します。
連絡ノートの説明はこちらから→ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】
思わず手が出てしまったお兄ちゃん
兄が大切に飼育しているダンゴムシのケースをひっくり返してしまったので、兄に顔を引っかかれてしまいました。
その顔、傷のところが気になるようで、しきりに触っていました。
この時は、決してハルはわざと飼育ケースをひっくり返したわけではありません。(たまに、おにちゃんを困らせるためにわざとすることもありました)
でも、お兄ちゃんもまだ5歳。
我慢できない時もありますし、言葉より手が先にでてしまうこともあります。
幼稚園ではこのようなトラブルはなかったのですが、やはり相手が弟だからでしょうか・・・遠慮がないのかもしれませんね。
思わずハルの顔を引っ掻いてしまいました。
きょうだいばかり叱ると自己肯定感を損なう
確かに、飼育ケースを引っくり返されたのは腹が立つのはわかるけど、ハルはわざとやったわけではない。
でも、どんな理由があろうとも、私は人を傷つけてはいけないと教えています。
それは、目に見える傷であろうが、心の傷であろうが、変わりはありません。
でも、いきなりハルを引っ掻いたことを叱りつけてしまうと、お兄ちゃんは
いつも自分ばかりが叱られる
と思ってしまいます。
こういう経験を繰り返していると、
自分は大切にされていない
と思ってしまい、自己肯定感を損ねてしまうそうです。
そうなってしまうことは避けたいので、まずは、ハルちゃんに注意します。
ハルちゃん、お兄ちゃんが一生懸命集めたダンゴムシだから気をつけてね
と目を見て言い聞かせます。
もちろん、言い聞かせたところで、理解ができないから、効果なんてないのですが・・・。
ハルちゃんに言い聞かせた後は、お兄ちゃんの気持ちを受け止めてあげます。
大切にしていたダンゴムシやもんな・・・腹立つよね。でも、ハルちゃんもわざとやったのじゃないから、許してあげてくれる?
ある程度、納得してから、
でもね、いくら腹が立つといっても、ハルちゃんを傷づけたらダメよ。ハルちゃんだけでなく、お友達も一緒やで
と言うようにしています。
これは、ハルがわざとやったのではない場合。
たまに、お兄ちゃんの物をわざと投げたりすることがあったので、そのときは、ハルの目を見て真剣に叱ります。
おそらく理解はできていないだろうけど・・・。
いくら理解できないからといって、きょうだい児に
そんなところに置いているから悪いんでしょ!
と叱ってしまうと、きょうだい児は納得できないですよね。だから、いくら理解できなくても、目を見て叱ります。 これによってお兄ちゃんは、
自分のことを尊重してくれている
と思えますよね。 きょうだい児は、どうしても我慢することが多くなると思います。
でも、声掛けの仕方一つで、障害を抱えた子ども中心の生活でも、きょうだい児の不満は減ると思います。