ハルの笑顔はヒマワリの花

私の大切な息子は知的障害を伴う自閉症でした。5年間という短い人生でしたが、彼はたくさんの宝を遺してくれまいた。

息子ハルの5年間の様子を紹介しています
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ハルちゃん、4歳のお誕生日おめでとう【最後のお誕生日】

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ハルの4歳のお誕生日

ハルの誕生日だったので、ケーキを買ってみんなで食べました。ろうそく4本のうち2本を吹き消すことができました。母・兄・ハルの3人でお風呂に入って、私が口笛を吹くと、ハルも口を尖らせて「フ~」と言っていました。

コミュニケーション能力を育てるために必要なことは?

療育園に入園するまでは、誰かの真似をするということはほとんどありませんでした。(療育園に入園する直前(2歳10ヶ月頃)に親子教室の先生が見せてくれる手遊びを真似するようになった程度)

 でも、療育園に入園してからは、手遊びもたくさんできるようになったり、私やお兄ちゃんの真似をするようになっていました。

ハルは、コミュニケーション能力が劣っていると指摘されていました。「真似してごらん」「一緒にやってみよう」と言っても、なかなか一緒に遊ぼうとしてくれませんでした。人への興味より物への興味が強いので、いくら声を掛けても周りの人がやっていることに関心がないから当然なんですよね。

では、何が必要か?

それは、「人に興味をもつ心」を育てることです。

人に興味をもつ心を育てる方法とは?

「人に興味を持つ心」を育てるなんて難しそうですが、そんなことないんです。

子どもを誘ってダメだったら、お母さんやお父さんからお子さんの世界に入ってあげたらいいんですよね。これって、まだおしゃべりができない赤ちゃんに対してやるのと同じなんですよね。

例えば、子どもがしゃがんで石ころを並べていたら、お母さんも同じようにしゃがんで石ころを並べてみます。

子どもが走り出したら、お母さんも一緒に走る。

そして、言葉が出ていないお子さんの場合は、「大きな石だね」「丸い石だね」「アリさんが歩いているね」といった言葉を添えてあげます。

お子さんが喃語を話していたら、お母さんも同じように声を出してあげます。

こうやっていると、お母さんが自分の真似をしていることに気付いて、目を合わせることにつながります。

目が合ったら、その一瞬を逃さないで「楽しいね」「これ何かな?」とお子さんの気持ちを代弁してみてくださいね。

お子さんと呼吸を合わせるみたいに同じ動きをしてみてください。

お母さんと目が合った時に、お母さんが自分の真似をしていることがわかると、子どもは嬉しくなってきます。

この時、子どもは、自分の世界をお母さんと共有していることになります。

こういった気持ちを共有することが「おもしろい」と感じることで、コミュニケーション能力が育ちます。

こうやってお子さんと関わっていくうちに、子どもはお母さんが自分の真似をしているのをわかり、お母さんが自分の真似をしているかを確認するようになります。これは、人に興味を持つようになった証拠です。

どれくらいの期間でどれだけの成長が見られるかは、個人差があります。それぞれのお子さんの発達の特性に大きな差があるからです。でも、こういった関わり方を実践していくことで、少しずつ成長していくでしょう。

私が今いるのはハルのお陰 

ハルは5歳のお誕生日の直前に亡くなったので、4歳のお誕生日のお祝いがハルが居た最後のお誕生日です。

この写真は、ろうそくが9本あるので、今年(2016年)のお誕生日のケーキです。奥に写っているのは、ハルの写真です。

ハルが亡くなってからも、ハルが大好きだった苺が乗ったケーキをみんなで食べます。

ハルが亡くなって5回目のお誕生日。とうとうハルと一緒にお祝いした回数より多くなってしまいました。

これからは、どんどんハルと過ごした時間より、いなくなった時間の方が長くなってきてしまいます。それが本当に寂しい。胸をえぐられる様に苦しい時もある。でも、私はハルのため、お兄ちゃんのためにしっかりと前を向いて生きていこうと思わせてくれるのは、ハルの笑顔です。

辛い時、壊れてしまいそうな時、ハルの写真を見るんです。ハルは泥んこの手をしてこっちを見て笑っている。その笑顔を見ていると、「ママ、頑張るからね」と元気が出ます。これからも、私の支えになってくれるんだろうな。