療育園の卒園式って、どんな感じ?【自閉症児保育】
私の息子のハルは自閉症でした。
1歳半検診で発達の遅れを指摘され、1歳10ヶ月から親子教室へ、2歳10ヶ月からは療育園に通っていました。
今回は、ハルが年々少の時の療育園の卒園式の予行演習の時の様子を療育園の連絡ノートを元に紹介します。(連絡ノートの説明は→ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】 )
発達障害児のきょうだいが甘えてきたら何歳であっても受け入れてあげて
病気や障がいを抱えた子の兄弟姉妹を”きょうだい”や”きょうだい児”と表現します。私の息子のハルは2歳半で自閉症と診断されました。ハルには2歳離れた兄がいます。その兄が”きょうだい(きょうだい児)”となります。
きょうだい児には、たくさんの苦悩があると言われています。そんな中で、ただ「障害児の兄弟姉妹」という言い方より、「きょうだい(きょうだい児)」の方が社会に訴えていくのには適しているように思います。
今回は、きょうだい児についてのお話を紹介します。
自閉症の弟と定型発達の兄との関係は?
下は、ハルが通っていた療育園の連絡ノートに書いていた内容です。(連絡ノートの詳細はこちら→ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】)
兄が塗り絵をしているのを見て、自分もお絵描きをしたかったようで、 兄の隣に座り、紙になぐり描きをしていました。 紙からははみださずに、上手にぐるぐると描いていました。
どちらかというとお絵かきには興味を示さなかったハル。
しかし、お兄ちゃんが塗り絵をしていたのを見て、珍しくお絵描きを始めました。
ぐるぐると色んな色を使い、描いていました。
この時は、まだ閉じた〇を描くことはできていなかったと思います。
お互いにコミュニケーションを取っているわけではありませんが、隣に座って、同じ空間で遊んでいるのを見ているだけで幸せでした。
お兄ちゃんの左側にハルは座ります。
右利きのお兄ちゃんと左利きのハルだから、 ハルがどんなに豪快に腕を動かしてお絵描きをしてもぶつかることはありません。
お兄ちゃんとハルの関係と同じように、ぶつかることはありませんでした。
ハルが障害を抱えていなかったら、二人でもっと一緒に遊ぶことができたんだろうな。 お兄ちゃんも、もっと楽しく遊べたのかな。
そんなことを思ったこともあります。
でも、お兄ちゃんにとって、ハルだけが弟で・・・
障害を抱えていても、たった一人の弟で・・・
私自身は一人っ子で、周りから
「寂しいでしょ?」
と言われたこともありました。
でも、兄弟姉妹がいないのが常である私にとっては、 兄弟姉妹がいることが想像できないので、寂しくはありませんでした。
だから、お兄ちゃんにとっても、話せなくても、コミュニケーションが取ることができなくても、弟はハルだけだから、お兄ちゃんにとっての兄弟像は、自分とハルとの関係だけなんだろな・・・と思っていました。
きょうがいが甘えてきたら小学校高学年でも甘えさせる?
障害を抱えた兄弟姉妹を持つ”きょうだい”は、我慢することも多いと思います。 自分が兄姉の立場なら余計に。
弟や妹に手がかかるのがわかっているから、無理を言わない、甘えない子もいるそうです。
しかし、障害を抱えた兄弟姉妹の様子が、成長と共に落ち着いてきた時に、無理を言ったり、甘えてくる子もいるそうです。
それが、小学校高学年になって出てくることもあるそうです。
そんなときは、「もう大きいんだから」って突き放すのではなく、思う存分甘えさせてあげることも大切だそうです。
普段は、どうしても手のかかるお子さんの方に目が行きがちで、無理を言わないきょうだいに目が向かない(目を向ける余裕がない)こともあると思いますが、
きょうだいにもきちんと向き合ってあげたいですよね。
ちなみに、ハルの兄は今小学5年生。
去年の秋頃から、甘えてくるようになりました。
私に抱きつきに来たり、手を繋ぎに来たり、学校の担任の先生(20代後半の男性)に抱き付きに行ったり・・・。
先日、授業参観の後の学級懇談会で、名前こそは伏せてくれましたが、
「僕に抱きつきに来たりする子もいます。4年生にしては少し幼いのかなと感じています。中には女の子もいるのですが、女の子には『君たちは女の子なんだらか、やめておこうね』と言っています」
と話していました。
学級懇談後、先生とお話して、これまで甘えることがあまりなかったことを話しておきました。
「そうですか、それなら、僕でよければ」と言ってくださいました。
ハルが亡くなって4年。
ようやく甘えることができるようになってきたようです。
発達障害児のきょうだいの苦悩を理解してあげて
先日、ハルと同じ療育園に通っていたお友達のお母さんと話す機会がありました。
その時、きょうだいの話になって、そのご家庭は、お兄ちゃん(小学3年)が自閉症、妹が幼稚園の年長さん。
※当ブログでは、障害を抱えたお子さんの兄弟姉妹のことを”きょうだい”と表現しています。
その妹ちゃんが、よく喋るらしくて・・・
お兄ちゃんが喋れない分、妹が喋ってる気がする。2人を足して2で割ったら、ちょうどいいんだと思う
と話してくれました。
続きを読む2歳児と5歳児の違いってこういうところなんだよね【発達障害児保育】
ハルは、2歳半で自閉症と診断され、年々少から療育園に通っていました。
入園後、当時の園長先生に
2歳児さんだから、まだ体もできていないし、体調を崩すことも多いと思います
と言われました。
しかし、蓋を開けてみたら、1つ年上の年少さんのお兄ちゃん、お姉ちゃん達に混じっても負けないくらいの元気なハル。 たまに休むことはあっても、体力があるので、すぐに回復して、元気に通っていました。
今回は、そんなハルの3歳8ヶ月頃の療育園での様子を療育園の連絡ノートを元に紹介します。(連絡ノートの説明はこちらから⇒ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】 )
お散歩も年長さんに負けていない
今日は、全グループでお散歩に行きました。 ハルくんは、元気いっぱい走り回ったり、黄色い怪獣(保育士)をお友達がやっつけているのをじっと見ていたり、帰りは5歳児さんのお兄ちゃんに負けないくらい早く園に帰ってきていました。
この時の散歩コースは、結構急な坂道で、大人が歩くのも結構しんどいです。
そんな坂道をハルは、先頭に行ったり、最後尾に行ったりして、 他のお友達の何倍も走っていたことでしょう。 それでも、体力があるハルは、5歳児さんたちよりも早く園に戻ってきていたようですね。
それは、5歳児さんの体力がないわけではなく、やっぱり、5歳児さんはお散歩中に見つけるいろんなものに興味を持ち、その度に立ち止まるので、ゆっくりになるのでしょう。
ハルも興味があるものはあるのですが、長くは続かず、すぐに走り出してしますんですよね。
それが、2歳児と5歳児の違いですよね。
5歳児になったら、ハルもあんな風になることができるのかな?
こんなことを考えるのは、楽しみでもあり、不安でもありました。やはり、先が見えないところを進むのには不安が付き物ですよね。
そんな不安に押しつぶされそうになる時もあるのですが、ちょっとした成長を感じることができると、「頑張ろう」と思えました。
子どもが行方不明になった時の対策【発達障害児育児】
少し前に、息子(ハルの兄)と歩いていたら、あるお母さんとお子さんに遭遇しました。そのお母さんは、えらく慌てている様子で、
すみません!!このあたりで、この子(そのお母さんが連れていたお子さん)くらいの男の子見かけませんでしたか?
と聞かれました。
続きを読む【おすすめ絵本】三びきのやぎのがらがらどんの怪物トロルが怖い【自閉症児育児】
私の息子のハルは自閉症でした。当ブログではハルが生きた5年間の軌跡をハルが通っていた療育園の連絡ノートを元に紹介します。(連絡ノートの説明はこちらから⇒ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】)
お子さんと毎日どんな遊びをしていますか?
家にいると遊ぶ内容って決まってきませんか?
ハルの場合は、言葉が出ていなかった分、何で遊んだらよいのかわからない時もありました。
続きを読む療育園の親子保育が楽しかったから次の日も一緒に行きたい!
当ブログは、自閉症だった息子のハルの5年間のエピソードを紹介しています。
今回は、4歳3ヶ月頃の療育園の親子保育の時の様子を、療育園の連絡ノートを元に紹介します。(連絡ノートの説明はこちらから⇒ハルの笑顔はヒマワリの花【ブログ説明】 )
親子保育では一緒に遊ぶ
今日も元気に走り回っていました。結局、すべり台を10回以上滑っていました。すべり台の階段をのぼる時、後ろをチラッと振り返りながら私が付いてきているかを確認していました。帰る時、まだすべり台の方へ行きたそうにしていましたが、私が背を向けて遠ざかるふりをしていると、「しょうがないな」という表情で、こちらへ向かって歩いて来てくれました。以前だと1人でもすべり台の方に走って行っていたと思います。
いっぱい滑っていい顔していましたよね。付いてくるかな?とハル君なりの駆け引きをしていたのかもしれないですね。親子保育お疲れさまでした。分離の後は、少し泣いて部屋まで行き、そのあとすぐに玄関の方へ行っていましたが、自分で少しずつ切り替えてプレイルームへ戻って布団に入り寝ました。
親子保育の次の日
登園バスに乗る時、私の手を引いて、一緒に乗ろうと手を引いてきました。今日も一緒に行きたかったようです。
昨日、楽しんでいたので今日も一緒に行きたかったんですね。園庭で遊んでいると、ふと思い出したのか玄関へ行って靴を履こうとしていました。
療育園の親子保育ってどんな感じ?
ハルが通っていた療育園では、月に数回親子保育がありました。親子保育には、半日保育と1日保育とがありました。半日保育はお昼までの保育で子どもと一緒に登園し、帰宅します。そして1日親子保育は、朝は一緒に登園しますが、午後からは子どもだけの保育です。
今回紹介したのは、1日親子保育のエピソードです。
朝、一緒に登園して楽しい時間を過ごしたのに、お昼になるとお母さん(お父さん)と離れないといけません。保護者との分離が苦手なお子さんにとっては、とても辛い日なんです。
ハルも、療育園に通い出した頃は、分離するときに大泣きして、保育士を困らせていたことと思いまう。しかし、通い始めて1年も経つと、少し泣くものの、自分で気持ちを切り替えることができるようにまで成長していました。
療育園が楽しい場所で、先生やお友達もいると知っているからでしょう。
それでも、まだまだよくわかっていないことも多いため、次の日も一緒に登園したいとアピールしてきました。こういう時、「今日は、一緒に行かないよ」と言って理解してくれたら良いのですけどね。
月に数回の親子保育は、子どもが普段どのような保育を受けているかを見るのに良い機会でした。ただ、親がいることで、全く同じというわけではなく、甘えてしまっていつもできることをしなかったりすることもあると思います。そんな時には、保育士さんが普段の様子を教えてくれたりします。
発達障がいの子ども達の成長は、ゆっくりだと思います。先が見えなくて焦ってしまうこともあります。でもその分、できた時の喜びは大きいのではないでしょうか。
ハルは5歳のお誕生日の直前に亡くなりました。今生きていたら、12歳です。どんな男の子になっていたのかな?そんなことをよく考えます。